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開示請求のやり方を解説!自分でできる?手続きの流れと必要書類まとめ

SNSや掲示板で誹謗中傷を受けたとき、「投稿した相手を特定したい」と考える方は少なくありません。しかし、匿名の投稿者をどうやって特定するのか、具体的な手続きの全体像がわからず、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

投稿者を特定するための法的手段が「発信者情報開示請求」です。本記事では、開示請求のやり方を手続きの流れに沿って具体的に解説していきます。

自分で行う場合に必要な書類や手順、知っておくべきリスクまで網羅しているため、はじめて開示請求を検討する方でも安心して読み進められるでしょう。

開示請求とは?投稿者を特定する目的と認められる3つの法的背景

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発信者情報開示請求とは、SNSや掲示板で権利を侵害する投稿をした人物の個人情報を、プロバイダに対して開示するよう求める法的手続きです。匿名のまま泣き寝入りする必要はなく、法律で認められた正当な権利行使として利用できます。

ここでは、開示請求が必要となる目的と、認められるための法的な背景を3つの視点から整理します。

匿名相手の身元を特定し法的責任を追及するため

匿名相手の身元を特定し法的責任を追及することが、開示請求の根本的な目的です。ネット上の投稿は多くが匿名ですが、手続きにより氏名や住所が判明すれば、逃げ得を許さず責任を問えます。

具体的には、特定した相手に対して直接謝罪を求めたり、二度と誹謗中傷を行わないよう示談を交わしたりすることが可能です。したがって、匿名性の壁を取り払い、法的な対抗手段を確保するためにこの手続きは欠かせません。

損害賠償請求や刑事告訴をスムーズに進めるため

投稿者が特定された後に想定される主な法的措置は、大きく分けて2つあります。1つは民事上の損害賠償請求で、もう1つは刑事告訴です。

  • 損害賠償請求:誹謗中傷によって被った精神的苦痛や営業上の損害に対して金銭の支払いを求める手続き
  • 刑事告訴:名誉毀損罪や侮辱罪といった親告罪について、捜査機関に犯罪事実を申告し処罰を求める手続き

いずれの手続きも、原則として相手方の氏名や住所が判明していなければ進めることが困難です。そのため実務上は、まず開示請求で相手を特定し、そのうえで損害賠償請求や刑事告訴に移行するという流れが一般的になっています。

開示請求が認められるための4つの基準基準

開示請求が認められるためには、すべての請求が通るわけではなく、一定の基準を満たす必要があります。具体的には、以下の4つの基準を満たしていることを立証する必要があります。

基準 内容
①権利侵害が明確であること 誹謗中傷が名誉毀損やプライバシーの侵害など、法的に保護される権利を侵害しており、違法性を否定する事由がないことまで明確に認められること。
②侵害が具体的で証拠があること 特定の個人または法人に向けられて不利益を被っていることなど、明確な権利侵害が起きたことをスクリーンショットやログなどの証拠をもって具体的に証明できること。
③発信者情報開示の必要性があること 発信者を特定できなければ、被害者の権利回復が困難であると認められるなど、開示を求める正当な理由・必要性があること。
④開示請求が公益に反しないこと 開示請求自体が公益に反するものではないこと(単なる攻撃的な発言や悪意に基づく中傷には公益性がないため、開示請求が通りやすいとされています)。

単なる不満や批判的な意見だけでは権利侵害の明白性が認められないケースもあるため、投稿内容を法的観点から慎重に分析し、証拠を用いて侵害行為を具体的に証明することが重要です。

参考:総務省|インターネット上の違法・有害情報に対する対応(情報流通プラットフォーム対処法)|プロバイダ責任制限法Q&A

開示請求のやり方と2つの手続きフロー

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開示請求の手続きは、大きく「従来型の2段階手続き」と「2022年の法改正で新設された一括手続き」の2つに分かれます。いずれの方法でも、コンテンツプロバイダとアクセスプロバイダの両方から情報を取得する点は共通です。

ここでは、それぞれの手続きの流れと特徴をわかりやすく整理していきましょう。

コンテンツプロバイダへの「IPアドレス開示」

最初のステップは、誹謗中傷が投稿されたサイトの管理者(コンテンツプロバイダ)に対してIPアドレスやタイムスタンプの開示を求めることです。まずは「発信者情報開示請求書」を送付し、任意での開示を求めます。ただし、任意の請求に応じてもらえる可能性は低いのが実情です。

そのため、多くのケースでは裁判所に「仮処分」を申し立て、裁判所の命令によって開示を実現する流れとなります。仮処分を選ぶ理由は、通常訴訟では時間がかかりすぎ、その間にアクセスログが消去されるリスクがあるためです。

接続プロバイダへの「氏名・住所開示」

IPアドレスとタイムスタンプが開示されたら、次はそのIPアドレスを管理する接続プロバイダ(アクセスプロバイダ)を特定し、契約者の氏名・住所の開示を求めます。この段階では、原則として通常の民事訴訟(本案訴訟)を提起する必要があります。

また、訴訟が長引く間にアクセスログが削除されないよう、「発信者情報消去禁止の仮処分」を並行して申し立てることも重要な手続きの一つです。接続プロバイダのログ保存期間は一般的に3〜6か月と短いため、時間との勝負になる点に注意が必要でしょう。

新制度「発信者情報開示命令」による一括手続き

2022年10月から施行された「発信者情報開示命令」という新制度により、一括での手続きが可能になりました。従来はサイト側とプロバイダ側で別々の裁判が必要でしたが、これを一つの手続きで同時に処理できます。

これにより、特定までの期間が従来の約半数にあたる3〜4か月程度に短縮されるケースも出ています。被害者にとって、時間と費用の負担を軽減できる非常に有力な選択肢です。

自分で開示請求をやる3つの手順と必要な書類リスト

開示請求は弁護士に依頼するのが一般的ですが、法律上は自分自身で手続きを進めることも可能です。ただし、法的な知識や正確な書類作成が求められるため、事前に手順と必要書類を正しく把握しておく必要があります。

ここでは、自分で開示請求を行う場合の3つのステップを具体的に解説していきます。

最初にすべき「証拠の保全(スクリーンショット)」

何よりも優先すべきは「証拠の保全」として、問題の投稿をスクリーンショットで保存することです。相手が投稿を削除したりアカウントを消したりすると、特定が不可能になる恐れがあるからです。

撮影時は、以下の情報がすべて含まれるようにしてください。

  • 誹謗中傷の内容(具体的な文言や画像)
  • 投稿のURL(ブラウザのアドレスバーまで含める)
  • 投稿の日時(秒単位まで含まれることが望ましい)

PCのブラウザからURLが完全に表示される状態で撮影するのが、最も確実な証拠となります。

「発信者情報開示請求書(テレサ書式)」の作成方法

コンテンツプロバイダに対して任意での情報開示を求める際に使用するのが「発信者情報開示請求書」です。一般に「テレサ書式」と呼ばれる書式が、プロバイダ責任制限法関連情報Webサイトで公開されています。

請求書に記載すべき主な項目は次のとおりです。

  • 請求者の氏名・住所・連絡先
  • 掲載された情報(投稿内容の特定)
  • 侵害された権利の内容(名誉権・プライバシー権など)
  • 権利が侵害されたとする理由
  • 開示を求める発信者情報の項目(IPアドレス・タイムスタンプ等)
  • 開示を受ける正当な理由

ただし、任意請求だけで開示に至るケースは極めて少ないのが現実です。

多くの場合、裁判手続きへの移行を見据えて準備する必要があるでしょう。

裁判所に提出する「申立書」と本人確認書類

裁判手続きに移行する際は、裁判所に提出する「申立書」と「本人確認書類」の準備が必要です。裁判所指定の様式に従い、権利侵害の明白性を裏付ける証拠説明書なども併せて提出します。

個人であれば住民票の写し、法人であれば登記事項証明書など、請求者が本人であることを証明する公的書類も欠かせません。これらを揃えて初めて、司法の場での特定プロセスが開始されます。

自分で行うリスクとは?開示請求が通らない2つの大きな壁

開示請求を自分で行うことは制度上可能ですが、実際にはいくつかの大きなリスクが存在します。手続きの複雑さだけでなく、タイムリミットや法的主張の難易度が壁となり、結果的に開示が認められないケースも珍しくありません。

ここでは、自分で開示請求をやる際に直面しやすい3つのハードルを具体的に解説します。

3〜6か月で消滅する「ログ保存期間」のタイムリミット

最大の障壁は、3〜6か月程度で消滅するプロバイダの「ログ保存期間」という時間制限です。この期間を過ぎると、通信記録が消去され、どんなに正当な理由があっても特定は不可能になります。

慣れない書類作成や手続きの調査に時間を取られているうちに、ログが消えてしまうケースは少なくありません。アカウント削除後はさらに猶予が短くなるため、一分一秒を争う迅速さが求められます。

裁判所が求める「権利侵害の明白性」の立証難易度

開示請求が認められるには、「権利が侵害されたことが明らかであること」を裁判所に対して説得的に立証しなければなりません。この「明白性」の要件は、単に「ひどいことを書かれた」という感覚的な主張では足りず、法的な枠組みに沿った論理的な主張と証拠の提出が求められます。

例えば、名誉毀損を主張する場合、投稿内容が「事実の摘示」にあたるのか「意見・論評」にあたるのかを区別し、社会的評価の低下を具体的に論じる必要があるのです。この法的主張の組み立てが不十分だと、裁判所は開示を認めない判断を下す可能性が高くなります。

X(旧Twitter)など海外法人への複雑な対応

X(旧Twitter)などの海外法人を相手にする場合、手続きは一段と複雑かつ困難になります。海外企業には日本の裁判所の命令を送達するのに翻訳や特殊な手続きが必要で、対応にも長い時間を要する傾向があるからです。

また、海外法人は開示に対して厳しい独自のポリシーを持っている場合もあり、専門家でない個人が対峙するのは現実的ではありません。結果として、海外サイトでの被害は放置せざるを得なくなるリスクが高いのです。

専門家へ相談すべきケースと「CYBER VALUE」による解決

開示請求は法的手続きである以上、すべてを自分だけで完結させるにはリスクが伴います。ここまで解説してきたログ保存期間のタイムリミットや権利侵害の立証難易度を踏まえると、状況によっては早い段階で専門家に相談するほうが結果的にスムーズな解決につながるケースも少なくありません。

迅速な特定が不可欠な「炎上リスク」がある場合

投稿が急速に広まり、SNSで炎上するリスクがある場合は、迷わず専門家へ相談してください。炎上が始まると、被害は指数関数的に拡大し、企業の社会的信用や採用活動に壊滅的な打撃を与えます。

専門家であれば、ログ消失のタイムリミットを厳守しながら、削除請求と特定手続きを同時並行で進める最短ルートを提示できます。初動を誤らないことが、ブランドイメージを守る唯一の方法です。

相手を特定して「損害賠償」まで確実に行いたい場合

開示請求のゴールが「投稿者の特定」だけでなく、その先の「損害賠償請求」や「刑事告訴」にある場合も、専門家の力を借りることを強く推奨します。開示請求から損害賠償請求までの一連のプロセスは、法的な判断が連続する高度な手続きです。

途中で書類不備があったり、主張の組み立てに不足があったりすると、開示が認められても損害賠償の段階でつまずく可能性があります。最終的なゴールまでの見通しを立てたうえで、最適な手続きの順序や方法を選択するためには、全体像を見渡せる専門家のサポートが有効です。

株式会社ロードマップの「CYBER VALUE」で会社を守る

株式会社ロードマップの「CYBER VALUE」は、あらゆる悪意から会社を守る包括的デジタルソリューションです。私たちは「インターネット時代の不条理に変革を起こす」というミッションの下、企業が直面する誹謗中傷や炎上リスクに対し、プロフェッショナルな解決を提供します。

情報格差が広がる現代において、お客様の固有の課題に深く向き合い、企業価値を最大化するためのIT・リスク管理をサポートします。ネット上の不当な攻撃に屈せず、誇りある事業を継続するためのパートナーとしてご活用ください。

参考:株式会社ロードマップ

まとめ|開示請求のやり方を理解し、早めの対策で誹謗中傷に対処しよう

開示請求は、匿名の誹謗中傷に対して投稿者を特定し、法的責任を追及するための重要な手続きです。やり方としては、従来型の2段階手続きに加え、2022年の法改正で新設された「発信者情報開示命令」による一括手続きの2つのルートがあります。

自分で進めることも制度上は可能ですが、ログ保存期間のタイムリミットや権利侵害の立証難易度など、見過ごせないリスクが存在するのも事実です。特に企業の場合は、対応の遅れが経営へのダメージに直結しかねません。

誹謗中傷や風評被害にお悩みの方は、早期に専門家へ相談し、状況に合った最適な対策を講じることをおすすめします。

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